映画「ブレックファスト・クラブ」のDVDを八月中旬に見ました。
さて、本作は1985年の映画です。監督と脚本はジョン・ヒューズ。
「ホーム・アローン」の製作・脚本。そして、私が憤慨したリメイク版「34丁目の奇跡」の製作・脚本です。
この映画は、「34丁目の奇跡」のようなことはなく、割と普通に楽しめました。
以下、粗筋です。(特にネタバレ的なものはないです)
学校の休日に、五人の生徒が補講で呼び出された。
不良少年と、スポーツ少年と、良家のお嬢様と、ガリ勉少年と、不思議少女。
スポーツ少年と良家のお嬢様以外はお互いに面識はない。
彼らが先生に告げられたのは、「自分とは何か?」という反省文を書くこと。
だが、彼らはやる気がまるでなかった。そして、不良少年がいろいろと悪戯をしたり、周囲にちょっかいを掛けることで、徐々に会話が始まる。
最初は互いに距離を持っていた彼らだが、次第に打ち解けてきて、自分たちのことを語り出す。
彼らは、不良少年やスポーツ少年といった型にはめられた人間ではなく、その外面に縛られて悩む少年少女たちだった……。
基本的には、高校生密室告白物です。
こういう映画は、低予算で撮れるからいいなと思いました。
以下、少しネタバレ気味な感想です。
人数が五人で、その内訳は、男三人と女二人です。
そこから分かりますが、男が一人あぶれます。
たぶん、こいつがあぶれるだろうなと思っているそのままの人間があぶれます。
えー、まあオタク系少年は、洋の東西を問わず、魔法使いへの道一直線です。
映画の途中で、不思議ちゃんがお嬢様に化粧をほどこされて、可愛い娘に変身するというイベントがあります。
「おい、惚れるな男ども。奴は、絵を描いて、そこにフケを落として雪景色を作って遊ぶような女だぞ。
それに、パンに大量にコーヒーシュガーを掛けて食べるような人間だぞ。
絶対に途中で面倒なことになるからやめておけ。それは、若さゆえの自爆行為だ──」
そう思いました。
外見に騙されて、中身を忘れると大変なことになります。人間の外見は経年劣化するものなので。
スポーツ少年(というか筋肉バカ)の告白には、あまり同情の余地がありません。
親を喜ばすために、弱い者を探していじめたという内容です。
こいつは脳味噌まで筋肉かと思いました。
たとえ相手が親でも、間違っているのならば徹底的に戦って叩きのめせと思いました。
それができないのならば、親と絶縁しろと言いたくなりました。
相手は、親である前に人間です。親が悪で、自分が悪を憎むならば、親を断罪しなければなりません。
あと、自分の行為を親の責任にするのは非常にずるい行為です。
「お前は、単に人をいじめることで、自分の心の平安を求めようとしている馬鹿者だ」と思いました。