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2007年11月07日 12:08:07
ライアー
 映画「ライアー」のDVDを九月下旬に見ました。

 前からTSUTAYAの店頭でジャケットだけ見て興味を持っていたものです。

 店でもプッシュしているし、いつも借りられているから気になっていたので借りてきました。

 当たりでした。楽しめました。

 1997年の映画で、監督と脚本は双子のジョナス・ペイトとジョシュ・ペイト。

 三人出て来る中心人物は、富豪の子息役のティム・ロスと、頭の緩い刑事のクリス・ペンと、強気の刑事マイケル・ルーカーです。

 あと、物語の重要キャラとして、娼婦役でレニー・ゼルウィガーが出てきます。



 まず役者について書きます。

 ティム・ロスが、特殊な精神病の患者の役を怪演しています。

 まあそれはいいのですが、個人的に印象に残ったのは、レニー・ゼルウィガーの中途半端な不細工さです。

 美人ではなく、娼婦としてはいけてないのですが、なぜか客が心が許せてしまうような人物を演じています。

 この人は本当に、反発を覚えない「七割ブス」という感じの役がよく似合います。

 こういう立ち位置の役者は、あまりいないような気がします。

 例えば、「スパイダーマン」や「サイダーハウス・ルール」の主演のトビー・マグワイアのような、「田舎の純朴そうな青年」という立ち位置の役者だと、各年代に一人ずつは必ずいる気がします。

 たぶん、そういったキャラがハリウッドでいつも求められているからでしょう。

 他の映画を見ていて、時々「トビー・マグワイアっぽいな。でも、時代が違うから別人だ」と思うことがあります。

 しかし、レニー・ゼルウィガー的な人は思い付きません。他にも各年代にいてもよさそうなのになと思います。

 なんだか不思議な役者だなと思いました。



 さて、映画の話です。

 嘘発見器を中心とした、容疑者と刑事二人の騙し合いです。

 最初は容疑者と刑事二人の接点はないのですが、話が進んでいくと徐々にその間の関係が炙り出され、立場が逆転していきます。そして、最後は……といった感じの話です。

 中心スポットを用意して、そこでの話を中心に、周囲の話を持って来るという配置は、脚本が書きやすいだろうなと思いました。

 これは、推理小説とかにもよくあるパターンです。

「全員揃った部屋→捜査→全員揃った部屋→捜査→全員揃った部屋→捜査……」この繰り返しで、話を進めていくオーソドックスなやり方があります。これと同じです。

 この映画では、その「全員揃った部屋」を、嘘発見器での検査室に当て、互いの確執だけでなく、嘘発見器での結果がどう出るかというサスペンスを導入しています。

 そして、富豪の息子はIQ150越えで、心理学の学位を持っている設定になっています。

 そのため、諾々と嘘発見器に掛かるようなことはしません。逆に利用しようとしてきます。

 さらに、容疑者の富豪の息子は、「ストレスが掛かると暴力的に精神が切り替わる精神疾患」に罹っています。

 そのために、「その病気が、密室でいつ暴発するか分からない」というスリリングさも加わっています。

 さらに、刑事二人は、微妙に裏社会と繋がりがあり、そこを富豪の息子に突かれていきます。

 こういったように、ベーシックな作りの上に、話を盛り上げる肉付けがされているので、最後までサスペンス要素が途切れずに楽しめました。



 以下、粗筋です。

 娼婦の上半身と下半身が別々の場所で見つかるという不可解な殺人事件が起こった。

 その娼婦のポケットから電話番号の書いたメモが発見されたことで、富豪の息子が容疑者として浮かび上がってくる。

 頭の緩い刑事と強気の刑事は、その富豪の息子を呼んで嘘発見器に掛けることにした。

 最初は単なる検査のつもりだったが、結果は支離滅裂な結果を示した。その原因は、富豪の息子が薬を飲んでいたからだ。

 二人の刑事は、その行為を怪しいものと考える。しかし富豪の息子は説明する。彼は精神疾患に罹っており、極度のストレス下で暴力的に変貌すると。

 二人の刑事はそのことについて調べたが事実だった。薬も正しい処方のものだった。しかし、その暴力的な変貌のせいで殺人事件を起こしたのではないかとも考える。

 彼らは富豪の息子について、もっと詳しく調べようと決意する。

 その頃、二人の刑事は、それぞれ問題を抱えていた。頭の緩い刑事は、裏社会の人間に借金をしていた。強気の刑事は、妻との関係に悩んでいた。

 二人の刑事は富豪の息子を再び呼ぶ。すると富豪の息子は、彼らの抱えている問題について語り始めた。

 二人は戦慄する。彼はどこまで知っているのだ? そして、なぜ知ったのだ?

 このまま調べ続ければ、自分たちに不利な思わぬ事実が出て来るのではないか? そう思いながらも二人は富豪の息子を呼んでは嘘発見器に掛け続ける。

 富豪の息子は、事実をポツポツとしゃべり始めた。しかしその話は、頭の緩い刑事にとっては驚くべき内容だった。強気の刑事は、実は娼婦と繋がっていたというのだ。

 そして、富豪の息子は、強気の刑事の精神分析をし、殺人事件の状況証拠となるビデオテープを持って来る。

 彼ら三人は、それぞれ自分の人生を守るために、そして、自分にとって最適な「真実」を明らかにするために、虚々実々の駆け引きを始める……。



 以下、ネタバレ的なヒントとなるかもしれない話です。

 ラストは、ちゃんと見ていないと裏で何が起こったか分からないような作りになっています。

 しかし、薬を回収する場面が描かれているので、そこから背後でどんな交渉が行われたのか想像が付くようになっています。

 そういったことをする理由は、その人物にはありません。それを敢えてするということは、そうするだけの理由があったということだと思います。

 人によっては、最後はポカンとするかもなと思いました。

 私の見方が間違っている可能性もあります。やたらと観客を騙そうとしている映画ですので。
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