三月分です。
● 2007年03月(5冊/計15冊)
■ モンゴル紀行 街道をゆく (5)(司馬 遼太郎)(★★★☆☆)
司馬遼と言えばモンゴル。学生時代にモンゴル語を勉強していたのは有名な話。
というわけで、モンゴルに行って大はしゃぎという話です。違う。
若い頃の夢が混ざるような話の展開はなかなか楽しかったです。
あと、何気にロシアでのエピソードが興味深かったです。サービス精神というものがない世界に対するカルチャーショックです。
あと、このシリーズは、毎回同行する須田画伯が面白いです。キャラが立ち過ぎです。
■ 金閣寺(三島 由紀夫)(
★★★★★)
文章のクオリティーの高さに鳥肌が立ちました。
文章には、温度というか緊張感のボリュームのようなものがあるのですが、この小説はその文章の温度感を物凄い精度でコントロールしています。
出力80%ぐらいの緊張度を、プラスマイナス2%ぐらいで延々と続ける感じ。そして、その小さな範囲で、極小の振れ幅を作ってボリュームコントロールをしていきます。
よく、音楽などで、安いスピーカーでは伝わらない切り捨てられる音を、高いスピーカーを使って聞くという鑑賞方法があります。
たとえばヘッドフォンでも、10万円を超えるものだと弦の音色が物凄く複雑に細かく聞こえて驚かされます。
そういったハイクオリティーの出力を文章でやっています。
凄いよこれと思いました。
久しぶりに「文章を堪能する」という感覚を味わいました。
この年に読んだ小説の中で、頭一つ飛び抜けてよくできていました。
■ 沖縄・先島への道 街道をゆく (6)(司馬 遼太郎)(★★☆☆☆)
沖縄編。
「鉄(アイアン)」オタ司馬遼太郎の「鉄」話炸裂です。沖縄と鉄と文明の関係をこれでもかと語ります。
■ 講談社ネイチャー図鑑 樹木(菱山 忠三郎)(★★☆☆☆)
普通に資料です。草花の名前のお勉強のために購入。
■ 日本の野草・雑草—低山や野原に咲く471種 (ポケット図鑑)(日野 東)(★★☆☆☆)
同上。
しかし、読んでも草花の名前は覚えられませんね。こういったものは子供の頃に覚えないと駄目だなと思いました。