映画「48時間 PART2 帰って来たふたり」のDVDを、十月下旬に見ました。
1990年の作品で、監督はウォルター・ヒル、脚本はジョン・ファサーノです。
主演はエディ・マーフィと、ニック・ノルティ。
95分の映画ですが、気軽に楽しみたいような時には、このぐらいのボリュームの映画が、楽でいいです。
雰囲気としては、金曜ロードショーとか、そういったテレビの映画番組で流れていそうな雰囲気でした。
凄い面白いというわけではないですが、そこそこ面白かったです。
さて、この映画は、タイトルから分かるように「48時間」(1982年)という映画の続編です。
続編が出るまでに八年経っているのは、ちょっと意外でした。
映画内の時間では、三年ぐらいの経過で、話は前回を踏まえた上で、その続きになっているからです。
一応述べておくと、前回の映画は、続編を意識した作りではありません。続編の方で、前作の設定を引き継いで、話に整合性を持たせているといった作りをしています。
本作が、どういう風にして、続編として前作の設定を引き継いでいるのか書いておこうと思います。
前作は、以下のような設定の映画でした。
・正義感は強いが、無茶をして、模範生にはほど遠い、ちょっと駄目な白人刑事。
・刑務所に入っているが、頭がよく、やり手な黒人青年。
・黒人青年は、娑婆に大金を隠している。白人刑事は、この大金を弱みとして握り、黒人青年に犯罪捜査に協力させる。
・二人は最初仲違いをしながら、最終的に協力して事件を解決する。
この設定を踏まえた上で、PART2では、以下のように設定を作っています。
・黒人青年が持っていた大金は、麻薬取引の黒幕から奪ったもの。
・白人刑事は、その黒幕を追っている。
・白人刑事は操作の過程で、黒幕たちが黒人青年の命を狙っていることを知り、再び黒人青年に協力を求める。
当然、お約束のように、二人は最初仲違いをして、最後は協力します。
この後編の後付け設定ですが、「えっ、そんな設定だったの?」と違和感を持ちました。
前作では、そういった陰は一切なかったので。
まあ、実際の映画公開は、八年の間があるので、そういったところを深く気にする人は少ないのかもしれませんが。
それに、完全に後付けの設定でしょうし。
さて、本作では、主人公コンビの敵が三種類出てきます。
一つ目は、麻薬取引の黒幕。
二つ目は、黒幕から依頼を受け、主人公二人を抹殺しようとしている黒革ジャンのバイク集団。
三つ目は、警察内部で、白人刑事を追い詰めようとしている内務調査班。
それぞれの妨害を受けながら、主人公二人は、徐々に敵の黒幕の正体に肉薄していきます。
終盤、この敵がどのように収束するのかなと思って見ていましたが、割と期待を裏切る形で推移していきました。
以下、粗筋です。(終盤の冒頭まで書いています)
白人刑事は、正体不明の麻薬王を追っていた。
その追跡の途中で、敵の部下たちが持っていた写真を見る。それは、かつてコンビを組んだ、若い黒人受刑者だった。
白人刑事は、やり過ぎ捜査が災いして、内部調査班の調査を受けていた。
麻薬王の部下は、黒い革ジャンのバイカーたちを殺し屋として雇う。そのターゲットは、白人刑事と黒人受刑者だった。
黒人受刑者は刑期を終えて出所する。そこに白人刑事がやって来る。若い黒人は、白人刑事と前回コンビを組んだ縁で、彼に大金を預けてい。しかし、白人刑事は、金を渡さずに捜査に協力しろと言う。
二人は殺し屋に襲われる。若い黒人は、協力しようとしないが、昔の仲間が誰も金を貸してくれなかったので、しぶしぶ協力する。
若い黒人が得た大金は、麻薬王のものだった。
二人は徐々に麻薬王に迫るが、その直前に敵が現れ、証人を殺していく。
情報が漏れている──。警察内部の誰かが、彼の行動を阻もうとしている。そのことに二人は気付く。
主人公たちは協力して、警察内部の敵を炙り出そうとする。
この映画の白人刑事役のニック・ノルティですが、最近見た「トロピック・サンダー」にも出ていました。
思わず、「おお〜」と思いました。