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2009年05月29日 13:53:22
ディスタービア
 映画「ディスタービア」のDVDを三月中旬に見ました。

 2007年の映画で、監督はD・J・カルーソー、脚本はクリストファー・ランドンです。

 D・J・カルーソーは、「イーグル・アイ」(2008)の監督です。「イーグル・アイ」を見た後に、「ディスタービア」を薦められたので予約リストに入れていたのですが、他の映画よりも先に届いたので見ました。

 主役は、「イーグル・アイ」と同じくシャイア・ラブーフです。

 小品ながら、よくできた映画でした。面白かったです。



 この映画は、前半が青春物で、後半がスリラー物になります。

 DVDには監督らのインタビューが収録されており、その話によると、青春コメディー風の部分は現場のノリでどんどん入っていったようです。

 なので、ジャンル的にはサスペンス系スリラーとするのが適切だと思います。

 上手いなと思ったのは、その状況設定です。

 この映画の主人公は高校生です。彼は教師に暴力を振るい、そのせいで自宅監禁の刑になります。そして、センサーを足に取り付けられ、家から半径30メートルの範囲しか動けなくなります。

 こうして、街中にいながら、孤立した状態になります。

 そして仕方がなく周囲の家を観察していたら、巷で話題の連続殺人犯に条件が合う人を発見してしまう……という状況設定になっています。



 この設定がよくできているなと思うのは、相手のことを調べたいけど、家を離れるわけにはいかないこと、そして、もし仮に相手が殺人犯だと分かっても、法律上、家から逃げることができないことです。

 さらに、刑を受けている最中なので、警察は彼の言葉を取り合ってくれない。そのために、自己解決するしかない。

 このサスペンス要素が、この映画の主軸になります。



 では、主軸を取り巻く設定は何かとなると、これはもう青春映画です。

 主人公の隣家に越してくる美少女が一人、そして主人公の悪友が一人。

 時は夏休み。その三人で、主人公の家でだらだらと遊び、連続殺人犯かもしれない人物を観察し続けます。

 この隣家の女の子は、サラ・ローマーという女優さんなのですが、細身で華奢で可愛かったです。

 でも、DVDのインタビューの映像は、それほどよいとは思いませんでした。やはり、化粧や服装の選択で、女性の外見は大きく変わるなと思いました。

 話が逸れました。

 この三人なのですが、これがまた上手く回っています。

 女の子と主人公二人のパートが、淡い恋愛パートなのは言うまでもありません。そして、設定上、主人公は女の子を追い掛けたいのですが、家から出るわけにはいきません。おかげで、毎回寸止めです。

 そして悪友とのパートがなかなかよくできています。悪友はアーロン・ヨーという韓国系アメリカ人です。彼がなかなかよいです。このパートの面白さは、彼にかなり依存しているようです。アドリブが相当入っているようですので。

 ともかくこの悪友が、マンガのようなキャラで面白かったです。でもまあ、白人の主人公に、白人のヒロインに、アジア系のサブキャラが入ると、ちょっと浮いて見えるのは致し方ないのかなと思いました。

 あと、この役者さん、なんだかいるだけで場がコメディー風に見えてしまうのですが。



 以下、粗筋です。(ほぼネタバレ。終盤の始まるところぐらいまで書いています。サスペンスなので、ネタバレが嫌いな人は読まない方がよいと思います)

 主人公は高校生。彼は交通事故のために、目の前で父親を失う。

 一年後、高校に通っていた主人公は、授業中にぼうっとしていて教師に注意される。その時に父親のことを言われて、かっとして教師を殴ってしまう。

 裁判の結果、彼は自宅監禁刑に処される。彼は足にセンサーを取り付けられ、家に置いた機械から三十メートル以上離れられなくなる。

 最初はパソコンやゲーム機で遊んでいた主人公だが、「休暇じゃないのよ」と母親にネット環境を奪われてしまう。

 時は夏休み。やることがなくなった彼は、双眼鏡片手に周囲の家を観察する。

 そうやっていると、隣の家に新しい家族が引っ越してきた。その家族の中には、美少女がいた。彼女は家に付属のプールによく入る。

 主人公は、悪友とともにその水着姿を観察していたが見つかってしまう。そして、彼女を交えた三人で、周囲の家の観察を始めることになる。

 その観察対象の中に、主人公が目を付けている家があった。美少女とは反対側の家。その家に住む男は、テレビで報道されている連続殺人犯の特徴を備えていた。使っている車種、その車の傷、傷が付いて帰宅した日時、ガレージに運び込まれた巨大な袋、そこから漂う異臭……。

 観察は次第にゲームのようになり、三人は探偵のように男の家を調べ始める。主人公は悪友をそそのかせ、男の家に無線カメラを持って潜入させる。だがその悪友が男に発見されてしまった。

 殺されるかもしれない。そう思った主人公は、足のセンサーを無視して男の家に飛び込む。主人公は刑執行中の身。彼は警察に取り押さえられてしまう。主人公は男が殺人犯だと訴える。だが、証拠だと思っていたものは、ことごとく違うものだった。

 主人公の母親は、彼を叱り、男に不法侵入の罪で訴えないようにと頼むために、隣家に一人で行く。だがその直後、主人公は奇妙なのものを見つける。それは、無線カメラを持って進入した悪友が送ってきた映像だった。そこには、信じられないようなものが映っていたのだ……。



 基本的に面白い映画だったのですが、一点だけ脚本上、足りないなと思う点がありました。

 それは、冒頭で父親が死んだという一件です。これは、もっと話に絡むのかと思ったのですが、本当に導入部分だけでした。もうちょっと絡ませればよいのにと思いました。これだと完全に、設定のための設定なので。

 あと、冒頭で主人公が教師を衝動的に殴ってしまうシーンがあるのですが、その後裁判になることに少し驚きました。普段から素行が悪かったわけではないし、「教師が配慮に欠けていた」という理由もあったので。

 日本だと内輪で蹴りを付けるだろうと感じました。でもまあ、家庭裁判所などに行くこともあるだろうなと思いますが。一応、暴力を振るっているのは振るっているので。
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