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2010年01月12日 10:38:38
ホステル
 映画「ホステル」のDVDを、十月下旬に見ました。

 2005年の映画で、監督・脚本はイーライ・ロス。製作総指揮はクエンティン・タランティーノです。

 TSUTAYAで何の気なしに借りましたが、これが当たりでした。そして、その後に見に行った「イングロリアス・バスターズ」の、出演者の伏線になっていました。そういう意味で、二度美味しい映画でした。



● 監督イーライ・ロス = ユダヤの熊

 監督のイーライ・ロスは、俳優もやっています。そして、タランティーノと親交があり、「イングロリアス・バスターズ」にも出ています。

 虚ろな目で、木製バットを振り回して、ナチをぶっ殺す役で。

「イングロリアス・バスターズ」のプログラムを買って読んでこの事実を知りました。

 そこで振り返って「ホステル」を思い出して、「あー、趣味合いそうだな」と思いました。



● スプラッタ描写

 かなりエグイです。それも、次から次にそういった描写が登場します。スプラッタ映画です。

 映画の時間は93分ですが、二時間たっぷり見たよりもお腹いっぱいになりました。

 ただまあ、エンジンがかかるまでの序盤は、だいぶB級臭くてもっさりとしているのですが。

 しかしまあ、趣味の悪い映画(褒め言葉)だなあと思いました。

 人間の眼球が飛び出ているまま動いたり、生きているまま内臓をばらしたり、いちいち映像が痛そうです。そして、生理的に嫌悪感を催すように見せています。

「あー、それされたら痛そう」と思わせる前振りをして、慣れない手つきでそれをやるという感じです。

 言うならば、錆びたノコギリで人を斬るような描写。

 全編通してそういった演出のスプラッタ描写が続きました。



● 粗筋

 以下、粗筋です(ネタバレほとんどなしで、序盤だけ書きます。ネタバレがない方が面白い映画だと思いますので)。

 主人公は、友人と二人でアメリカから来たヒッチハイカー。彼は途中で知り合った陽気なアイスランド人とともに、三人で旅行をしていた。

 彼らは、ある町で女を引っ掛けにクラブに行く。しかし上手くいかず、娼館に行くが、女慣れしていないために戸惑ってしまう。

 娼館を出たあと、彼らはホテルに戻るが、門限を過ぎていた。彼らは騒ぎ、周囲の住人に物を投げられる。彼らを救ってくれたのは、一人の男だった。

 彼は、スロバキアに女を漁り放題の場所があると言う。三人は、その場所──ホステル──に行き、それぞれ美女をゲットして悦楽に浸る。

 だが、アイスランド人が何も告げずに姿を消した。二人と別れて旅に出たのかもしれない。残された二人は不審に思いながらもホステルに留まる。

 そして、もう一人も姿を消す……。



 この映画は、話の構造自体がネタバレになる映画です。そのため、ネタバレが嫌な人は感想を読まないで下さい。



● 「実は……」で広がっていく狂気の世界

 この映画は、最初は「狂った殺人鬼がいる」というような、ありがちな設定から始まります。

 そもそも、映画の序盤自体が、コテコテのB級映画のノリです。

 でも、そこから「実は……」を重ねていくことで、どんどん話のスケールが大きくなっていきます。

 これは、正直「やられた」と思いました。

 スロバキアのホステルの近くに、狂った殺人鬼のいる部屋がある。実は、その殺人鬼は、ホステルに通じている。実は、その殺人鬼のいる部屋は、部屋ではなく大きな建物である。実は、その建物には、大量の殺人者がいる。実は、その殺人者と建物は……。

 といった感じで、どんどん設定が大掛かりになっていきます。

 その明かし方と、それを徐々に知っていく主人公のドキドキが実によいです。

 頑張って恐怖の舞台から脱出しようとするのに、どんどんそのハードルが上がっていく。

 観客は、「逃げられるのか、逃げられないのか」最後まで分からずにドキドキします。

 よく出来ている映画でした。



● 主人公の交代

 実はこの映画、映画としては珍しく、途中で主人公の交代が起こります。「サイコ」(1960年)と同じです。主人公が犠牲者になり、その友人が主人公に昇格します。

 これをやられると、主人公が最後まで生き延びられるのかどうかが分からなくなります。

 まあ、最初の三人のうち、二人が退場して残りの一人なので、その一人で最後まで引っ張るんだろうなというのは分かるのですが、切迫感が違います。

 あまり何度も利用できない手法ですが、この映画ではきちんと機能していました。



● 三池崇

 映画には、スロバキアにある殺人倶楽部が登場します。

 そこに、金を払ってお金持ちたちが殺人を楽しみに来ています。

 そのお金持ちの一人として、殺人を楽しんだあとの三池監督が登場します。「三池監督、何やっているんですか〜!」と思いました。そして、三池監督なら、ここにいてもおかしくないかもと思いました。何の違和感もありません。

 監督のイーライ・ロスは、三池監督の作品が好きなようですね。

□Wikipedia - イーライ・ロス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82...

 しかしまあ、三池崇をここで出すとは、凄い飛び道具だなと思いました。

 映画は、スプラッタがOKな人には、お薦めできる出来でした。
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