映画「ナイトホークス」のDVDを二月上旬に見ました。
1981年の映画で、監督はブルース・マルムース、脚本はデヴィッド・シェイバーです。
主演はシルヴェスター・スタローンで、客演はルトガー・ハウアーになります。
刑事V.S.国際的なテロリストの映画です。それなりに面白かったです。
● 刑事
シルヴェスター・スタローンです。相棒の黒人刑事と組んで、女装したりして、囮捜査で強盗などを捕まえます。
彼は有能な刑事なのですが、上司とは反りが合いません。そして、軍隊経験があり、そのこともあって対テロリストのチームに相棒とともに配属させられます。
彼は一つ欠点を持っています。それは、犯人を殺すことを避けようとすることです。軍隊の頃の経験がトラウマとなって尾を引いているからです。
でも、敵は冷酷無情なテロリストです。彼は大切な人のために引き金を引けるか? というのがサスペンスの一つになっています。
● 国際的なテロリスト
ルトガー・ハウアーです。キャラは、たぶんこちらの方が立っています。
彼は、「職業テロリスト」です。理念とかで動いているのではなく、テロを行うことで、支持団体から資金提供を受けています。分りやすく言うと、爆破・殺人を専門にするシーシェパードです。
彼は色男で、潜伏先としてナンパした女性の部屋を使います。そして、用が済むと、その女性を殺害します。
この彼ですが、テロの仕事に失敗して、仕事をほされていて、一発逆転を狙って大きな仕事をしかけようとします。いろんな意味で、はた迷惑な人です。
9.11以降の映画なら、テロといっても、その人物の背景にそれなりの理由があったりすることが多いのですが、この映画のテロリストは、言い訳の利かない“悪役”になっています。そういう意味で、今見るとちょっと新鮮でした。
あと、このテロリストですが、相棒の女性だけは殺しません。他の女性と散々やっているのですが、彼女はそのことを咎めません。
これはきっと、やった女はみんな殺しているからなのだろうなと思いました。
● 引っ張る伏線
映画では、主人公の離婚した妻が出てきます。この元妻は、襲われフラグがずっと立っているのですが、なかなか襲われません。
想像以上に長く引っ張るなと、やきもきしました。本当にぎりぎりまで引っ張っていましたので。
● 粗筋
以下、粗筋です(ある程度ネタバレあり。ラスト直前ぐらいまで書いています)。
主人公は刑事。彼は黒人の相棒と組み、囮捜査で犯人を捕まえるのを得意としている。彼は有能な刑事だが、上司とは対立している。彼は離婚経験があり、元妻からは危険な仕事を離れるようにと言われている。
そんなある日、彼は相棒とともにテロ対策チームに転属させられる。そのチームのトップは、テロリストと対峙した場合は、ためらわずに射殺するようにと言う。
主人公は軍隊経験があり、その頃のトラウマがある。そのため、人を殺すことにためらいがある。彼は上司の指示を受け入れることができない。
だが、テロリストはそんな主人公の思いが通るほど甘い人間ではなかった。職業テロリストとして、金でテロを起こすその男は失地挽回を狙っていた。彼は大きな仕事をして、依頼者たちの注目を集めようとしていた。
捜査の結果、主人公と相棒はテロリストと対峙する。しかし主人公は引き金を引けず、そのことで相棒は負傷する。主人公を敵と認識したテロリストは、主人公の身辺を洗い、離婚した妻がいることを突き止める。
テロリストは、国連に来た各国の人間を乗せたロープウェイを占拠する。そして、逃走のためのバスでの移動の運転手として、主人公を指名する。
主人公はテロリストを打ち破り、テロリストは姿を消す。主人公はテロリストのアジトを突き止め、元妻が狙われていることを知る。
主人公は元妻を救うために、テロリストを追跡する……。
● 女装
主人公は女装して囮捜査を行うのですが、背が低いので後姿はそれっぽいです。
でもまあ、正面を向くとかなり変です。ここらへんは、ご愛嬌だなと思いました。