映画(のおまけの)「ミニパト」のDVDを四月下旬に見ました。
2001年の作品で、監督は神山健治、脚本は押井守です。
パトレイバーの映画「WXIII 機動警察パトレイバー」(2001)に合わせて公開された短編映画で、実は映画館でも見ています。
今回、ペープサートのCGアニメを探していて、太郎さんから「ミニパトは?」と言われて、「立喰師列伝」とセットで貸してもらって見直しました。
DVDのミニパトには、メイキングが入っており、実際にどうやって撮影していたかが分かり、参考になりました。
● ペープサートCGアニメの撮影手法
いや、しかし、このアニメは無駄に手間がかかっていますよ。
本物の紙人形を作って、その映像を撮影して、それを下敷きにして3Dモデルを作って、動きを手付けで対応させて、それをアニメーションとしてレンダリングしています。
これは、あまり楽になっていない。
まあ、作画作業が激減しているので楽にはなっているのでしょうが、見た目ほどは楽ではありません。
手間かかっているなあ。
こういったメイキングを見ながら、「リアル紙人形→撮影→3Dモデルの作成とアニメ化」の部分は、プログラムで一気にできるんじゃない?と思いました。
そのため、当初予定していたARマーカーを使ったモーションキャプチャシステムに手応えを感じました。
というわけで、この作品のメイキング映像などを参考にしながら、ARマーカーを使った紙人形アニメのモーション・キャプチャ・システムおよび、動画編集ソフトの開発に着手しました。
相変わらず、ニッチな方面の開発を好んでやるなあ自分と、毎回思います。
● 第1話 吼えろ リボルバーカノン!
さて、ミニパトですが、短編が3話収録です。その中では、この「吼えろ リボルバーカノン!」が一番面白かったです。
どんな内容かと言うと、銃器の薀蓄を延々と言うだけの話です。ええ、それだけです。
それが、非常に面白い。
まあ、押井守だよなあという内容でした。
● 第2話 あヽ 栄光の98式AV!
2話目は、ロボットネタです。何気によく動きます。ただ、紙人形でやるなら、第1話のような、しゃべくりの方が合うのかなと思いました。
あと、ちょっとタッチが軽いのが、あまり好みではありませんでした。
● 第3話 特車二課の秘密!
他の2話とは違い、物語にきちんとなっています。ちょっとしたミステリみたいな構成になっています。
紙人形でも、それなりのストーリーが描けるというのがよく分かります。ここらへんは、カット割りと演出が大切だなという感じです。
あと、3作全てに共通するのですが、声の力が強いです。
声優のきちんとした声が入ると、ただふにゃふにゃしているだけの紙人形が、生き生きとしてきます。
これは自分でやる場合の課題だなあと思います。声+音楽+効果音を入れると、映像の出来は十倍ぐらいよくなるので。
逆に言うと、映像がへぼくても音がしっかりとしていたら、それなりに成立します。
自分でこういった映像を作る際は、音をどうするか今後考えていかないといけないなと思いました。