映画「カンパニー・マン」のDVDを2012年の4月に見ました。
2002年の映画で、監督は「CUBE」(1997)のヴィンチェンゾ・ナタリ。脚本はブライアン・キング。主演はジェレミー・ノーサムです。
悪くはないけど、強烈によいということもない映画でした。
● 記憶混濁系
ジャンル名をあえて与えるならば「記憶混濁系」と呼ぶのが相応しいのかなと思いました。
仕事でも家庭生活でも倦んでいる主人公が、新しい刺激を得るために産業スパイのテストに申し込んで受かる。
そこで新しい生活を始めるのだけど、どこからどこまでが本当の記憶で、どこからが偽の記憶なのか分からなくなっていくという話。
SF系では、一定比率であるタイプの話です。そして真実を知ろうとして、世界の知られざる姿に肉薄してしまう。
そういった話を、スタイリッシュな感じで描いていました。
● ルーシー・リュー
映画では、キーパーソンとなるミステリアスな美女としてルーシー・リューが出てきます。
何というか、ルーシー・リューという女優は、ハリウッドでは「ミステリアスなアジア系美女」というポジションになっているのですが、日本人の目から見ると、美人でもなく、可愛くもないのですね。
正直、かなり微妙な容姿です。
なので、「ミステリアスな美女」として出てくるたびに、残念な気分になり、どうしたものかという感想を持ってしまいます。
いや、映画の主眼はそこではないのですが。
逆に言うと、そういったことを考える余裕があるぶん、映画への没入度が低かったのかなとも思います。
● タイトル
タイトルがあまりよくないと思います。タイトルから、映画の内容を思い出すことが難しいです。
もう少し、他のタイトルはなかったのかなあと思いました。
● 記憶混濁系の手法
記憶混濁系って、いわば、事実や時系列のモンタージュなんですよね。
答えが決まっているけど、その答えまでの流れを切り貼りすることで、事実をかく乱して、サスペンスを作るという。
このタイプの話は、同じように話を進めていても、「答えはA」「答えはB」と分岐させることが可能だったりします。そういったことが多いです。
そういう意味で、ものすごいきれいにはまれば「おおっ」と思いますが、そうでない場合は評価が低くなるなと、個人的には思っています。
● あらすじ
以下、あらすじです。途中まで書いています。
主人公は、仕事と生活のマンネリに悩む男性。彼は刺激を得るために産業スパイのテストに申し込む。彼はそのテストに受かり、新しい生活を始める。
しかし、その産業スパイの仕事はどこか奇妙だった。そして、仕事の後に記憶の混濁がみられる。
どうも、自分の記憶は操作されているらしい。そのことに気付き始めた主人公は、ミステリアスな美女に出会う。彼女は、どうやら、この仕掛けを知り、何かをしようとしているらしい。
主人公は、彼女に接触して、自分の周りで起きていることの真実を知ろうとする。