映画「オリエント急行殺人事件」のDVDを2012年8月に見ました。
1974年の作品で、監督はシドニー・ルメット、脚本はポール・デーン、原作はアガサ・クリスティ、主演はアルバート・フィニーで、その他豪華キャストの映画です。
話も面白かったですし、映画としても魅力たっぷりでよかったです。とても楽しめました。
● 主役の役作り、豪華キャスト
主演のアルバート・フィニーの役作りがすごかったです。
主役はエルキュール・ポアロなのですが、非常にキャラが立っていて、きっとこんな感じなのだろうと思わせてくれました。
また、キャストも豪華で、非常に華やかでした。オリエント急行という、華やいだ雰囲気と共に、殺人事件物であるにも関わらず、映画は非常に明るく楽しいものになっていました。
この方向性で作ったことは、正解だったと思います。
● 暴かれる殺人事件の仕掛け
殺人事件の「仕掛け」というよりは、殺人事件の「動機」と書いた方がよいかもしれません。
動機が分かった時点で、殺人事件の謎が氷解していくという作りになっており、映画の謎解きシーンが、非常にテンポよく進んでよかったです。
こういった推理物は、答えがあまり複雑過ぎると、映画としてテンポが悪いものになってしまいます。しかし、この映画はそういったこともなく、よかったです。
また、この仕掛け自体が、非常に秀逸で、見終わった後の満足感も高かったです。
素直に「面白く楽しめる映画」と言える一本でした。
● あらすじ
以下、あらすじです。
オリエント急行にポアロが乗る。その急行で富豪が殺される。急行は雪で足止めされていて、警察がすぐには来られない。そして、警察が来て取り調べが続けば、急行の名声は落ちてしまう。
ポアロは、友人でもある鉄道会社の重役に、事件の解決を依頼される。彼は、関係者と目される十二人の乗客達を事情聴取していき、富豪が殺された時の状況を暴き出そうとする。
だが、全員の証言を聞いていると、どうにも犯人はいないように思える。犯人は急行の外から来て、外に去ったとでも言うのか?
しかし十二人の乗客の中にいる犯人は、思わぬ方法で、不可能犯罪的状況を作り上げていた。