映画「トランスポーター」のDVDを二月中旬に見ました。
2002年のフランスのアクション映画で、脚本・製作がリュック・ベッソンで、監督がルイ・レテリエの作品です。
ルイ・レテリエは、「ダニー・ザ・ドッグ」も監督しています。
このコンビでのアクション映画は、安心して見られるなと思いました。
普通にアクション映画としてよくできていて、楽しめました。
以下、粗筋です。
退役軍人で、プロの運び屋の主人公は三つのルールを持っていた。
契約内容は変更しない。名前は聞かない。荷物の中身を見ない。
しかし、彼は三番目のルールを破ってしまう。荷物から出て来たのは中国系の若い女だった。
これは面倒なことになるなと主人公は思う。彼は女を再び袋に詰め、運び先まで届ける。だが、荷物の中身を見たことを、相手に知られてしまう。
彼は車を爆破される。だが彼は、そのことで黙っている男ではない。逆に敵の家に乗り込み、部下を薙ぎ倒して車を奪う。
その奪った車には、運が悪いことに、先ほどの女が隠れていた。主人公は、否応なく、女とともに行動する羽目になる。
彼は家に戻る。その家に敵の襲撃が始まる。そこから逃げた彼は、女と契り、彼女がなぜ追われているのかを聞かされる。
彼女は奴隷密売を防ごうとしていた。主人公は、この事件に関わることを避けようとする。
しかし、彼女がさらわれたことで、彼はこの問題を解決するために立ち上がるのであった……。
アクション映画で重要なことに、「斬新なアイデアのアクション」「アクションの見せ方」があります。
この映画は、この両方がきちんとできています。
次々に繰り出される、様々な状況下での奇抜なアクション。戦闘も、ただ単なるドンパチやマーシャルアーツではなく、一工夫入っていたり、一捻り入っているものばかりです。
そして、そつのない映画としてのアクションの見せ方。
これらの手堅い作りのおかげで、この映画は安定して楽しめるアクション映画になっています。
それにしても、これだけの密度でアクションをぶち込むのは、アイデアの多さも凄いなと思うのですが、それ以上に予算も掛かるだろうなと思います。
いや、実際には余りお金を掛けずに撮れるアクションも結構あるので、そういった予算配分も含めたアクション構成にしているのではないかと思います。
ここら辺は、アイデアだけでなく、映画を作る人の経験値が活かされているような気がします。
総じてレベルの高い映画なのですが、一点だけどうかなと思う部分があります。
それは音楽です。
アクションシーンで、妙に間の抜けた音楽が流れることが多いです。これは本作だけではなく、フランス映画の特徴なのかもしれません。
画面だけ見ると格好いいのに、妙に間抜けな感じがします。
うーん、国民性なのでしょうか。少なくとも、音楽は変えた方がいいのになと思いました。
映画を見て最初の十分ぐらいで、「これは「TAXI」と基本的には同じだよな」と思いました。
「TAXI」はコメディー寄りで、「トランスポーター」はアクション寄り。
個人的な好みでは、「トランスポーター」の方が面白かったです。
最後に、俳優について書いておきます。
ヒロイン役のスー・チーなのですが、最初は子供子供した感じだったのですが、絡みのシーンになると妙に艶かしい色気を発散していて、凄いなと思いました。
「妖怪大戦争」でも思ったのですが、ぬるぬると濡れた肌はエロいです。
海から上がってびしょびしょになっているところで、太股を露にしながら誘うのは、やはりエロく見えます。
とりあえず、この映画の絡みのシーンから学んだことは、エロくするなら、まずは濡らせということでした。