映画「Vフォー・ヴェンデッタ」のDVDを八月上旬に見ました。
2005年の映画で、「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が製作と脚本を手掛け、同映画のスタッフたちが作ったということで話題になった作品です。
主演は、ナタリー・ポートマンと、ヒューゴ・ウィーヴィング。
ヒューゴ・ウィーヴィングは、「マトリックス」でエージェント・スミス役だった人です。この映画では、彼は謎の仮面の人物を演じています。
映画は面白かったです。
公開当初は、「私は好きだけど、駄目な人は駄目なんじゃ?」という意見をちらほらと見ましたが、私は大丈夫な人でした。
仮面の男「V」の、無意味とも言える長舌がよかったです。仮面を付けているので表情は分からないのですが、仮面自体が得も言えぬユーモアを醸し出しています。
キャラ勝ちだなと思いました。
また、終盤の話の持って行き方も個人的にはありだなと思いました。この映画に相応しいラストの持って行き方でしたので。
あと、「マトリックス」関連でアクションを期待して行った人は、少し肩透かしを食うだろうなと思いました。
基本的にアクション中心というよりは、設定燃え、シチュエーション燃え、キャラ萌えの映画なので。
でも、終盤のVのナイフを使った戦闘シーンは非常に格好よく、面目躍如だなと思いました。
以下、粗筋です。(ネタバレは少しだけあり。重要な部分は飛ばしています。終盤の直前まで書いています)
幼い頃に両親を失った少女は、大人になってテレビ局に勤めていた。
その時代、アメリカは戦争で疲弊し、イギリスが力を持っていた。イギリスは独裁者による恐怖政治で、その力を維持していた。
ある日、中世時代に自由を叫んで死刑された男にちなんだ日に、彼女は謎の仮面の男に出会う。
彼は自らをVと名乗る。そして、裁判所を破壊して、花火を上げ、緊急放送網のスピーカーを利用して音楽を鳴り響かせる。
彼女は、Vと関係があると思われて、秘密警察に追われる羽目になる。それは、彼女の両親が反政府活動家だったからだ。
Vはテレビ局に侵入し、電波ジャックして、独裁政権に反対する人は、来年の同じ日に議事堂に集まるようにと訴える。
女はその争いで意識を失い、Vに助け出される。
それから一年、神出鬼没のVと警察の追い駆けっこが始まる。
その間、女はVの元で暮らすことになる。彼女はVの隠れ家で治療を受けて、その場所を知ってしまったからだ。
Vはただ逃げ回るだけではなかった。彼は、政府の恐るべき陰謀に関与した人間を、一人、一人殺害していく。
そして、Vを追い掛ける警察に、その陰謀の手掛かりを残していく。
警察は、徐々に政府の陰謀を知り始める。
Vが約束した一年の刻限は近付いていく。そして、Vの驚くべき政府転覆計画が発動を始めた……。
途中で、ナタリー・ポートマンが丸坊主になるのですが、丸坊主でも、なかなかキュートです。
でもまあ、この映画で一番キュートなのはVです。
あの仮面の造形だけで、勝ったも同然だなと思いました。
個人的には「Vに萌える映画だな」と思いました。
あと、「こういった仮面を被った役を、このクラスの俳優がやるというのは、どういった心境なのかな」と気になりました。
嫌がるか、ノリノリでやるかのどちらかだと思うのですが。
この映画は、どうも後者っぽいです。
どちらにしても、俳優にとって顔は重要なので、それを封じられるのは結構きついだろうなと思いました。