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2010年02月12日 22:34:33
 2009年の読書のまとめです。

 去年は合計51冊でした。去年は数が少ないですが、辞書のような細かな字の「新古今和歌集」に時間を取られていたので、まあこんなものかと思います。20巻2000首の解説が、たった2冊の文庫に詰め込んでありましたので。

 毎年100冊目指しているので、今年は100冊達成したいと思います。今年は、本の電子化環境も手に入れたので、気兼ねなく本を買えますし。

 というわけで、ここ数年の読了数です。

・2005年 99冊
・2006年 91冊
・2007年 71冊
・2008年 80冊
・2009年 51冊

 今年も去年同様に、先に全部のリストと評価を書き、その後各月の感想を書いていくスタイルにします。



 以下、本の★の評価は下記基準に従います。

(★☆☆☆☆) 面白くなかった
(★★☆☆☆) 普通
(★★★☆☆) そこそこ面白かった
★★★★☆) 面白かった
★★★★★) 極めて面白かった

 映画のところでも書きましたが、あくまで個人の評価です。

 あと、普通と違って、「普通」が★二つになっています。おもしろくない本の、おもしろくない程度を知っても、あまり意味がないと思いますので。

 あと、作者は月のリストの末に書くようにします。



● 2009年01月(11冊/計11冊)

01 (★★☆☆☆)新 脳の探検 下 脳・神経系の基本地図をたどる
03 (★★★★☆)ある日どこかで
04 (★★☆☆☆)徹底図解 脳のしくみ
05 (★★☆☆☆)言葉を使うサル 言語の起源と進化
06 (★★☆☆☆)シリーズ脳科学3 言語と思考を生む脳
06 (★★☆☆☆)漫画の教科書シリーズ No.02 萌えキャラの上手な描き方
07 (★★☆☆☆)理工学系からの脳科学入門
07 (★★☆☆☆)言語の興亡
11 (★★★★☆)夏への扉
24 (★★★★☆)古今和歌集(一)全訳注
30 (★★★☆☆)ループ

*1 著:フロイド・E・ブルーム他/監訳:中村克樹、久保田 競
*2 著:リチャード・マシスン、訳:尾之上 浩司
*3 監修:中村 克樹
*4 著:ロビンズ・バーリング、訳:松浦 俊輔
*5 監修:甘利 俊一、編者:入夾 篤史
*6 神吉、くろば、白玉団子
*7 編:合原 一幸、神崎 亮平
*8 著:R.M.W.ディクソン、訳:大角 翠
*9 著:ロバート・A・ハインライン、訳:福島 正実
*10 久曾神 昇
*11 鈴木 光司

● 2009年02月(6冊/計17冊)

06 (★★☆☆☆)漢字−生い立ちとその背景−
15 (★★☆☆☆)五重塔
15 (★★★☆☆)欺術 史上最強のハッカーが明かす禁断の技法
21 (★★★★☆)古今和歌集(二)全訳注
25 (★☆☆☆☆)歌行燈・高野聖
28 (★★☆☆☆)理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

*1 白川 静
*2 幸田 露伴
*3 著:ケビン・ミトニック、ウィリアム・サイモン、訳:岩谷 宏
*4 久曾神 昇
*5 泉 鏡花
*6 高橋 昌一郎

● 2009年03月(5冊/計22冊)

04 (★★★☆☆)キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢
06 (★★★☆☆)アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
19 (★★★★☆)古今和歌集(三)全訳注
30 (★★★★☆)古今和歌集(四)全訳注
30 (★★★☆☆)死の泉

*1 町山 智浩
*2 町山 智浩
*3 久曾神 昇
*4 久曾神 昇
*5 皆川 博子

● 2009年04月(3冊/計25冊)

18 (★★☆☆☆)万葉秀歌 上
24 (★★☆☆☆)万葉秀歌 下
25 (★★☆☆☆)街道をゆく15 北海道の諸道

*1 斉藤 茂吉
*2 斉藤 茂吉
*3 司馬遼太郎

● 2009年05月(1冊/計26冊)

25 (★★★★☆)マンガの創り方

*1 山本 おさむ

● 2009年06月(1冊/計27冊)

15 (★★★☆☆)殴り合う貴族たち

*1 繁田 信一

● 2009年07月(1冊/計28冊)

28 (★★★☆☆)新古今和歌集 上

*1 久保田 淳

● 2009年08月(5冊/計33冊)

02 (★★★☆☆)街道をゆく16 叡山の諸道
11 (★★★★☆)街道をゆく17 島原・天草の諸道
22 (★★★☆☆)失楽園 上
28 (★★☆☆☆)Google Androidプログラミング入門
31 (★★★★☆)奇術師

*1 司馬遼太郎
*2 司馬遼太郎
*3 著:ミルトン、訳:平井正穂
*4 株式会社豆蔵
*5 クリストファー・プリースト

● 2009年09月(6冊/計39冊)

01 (★★☆☆☆)最後の授業
13 (★★★☆☆)失楽園 下
20 (★★☆☆☆)ローマ人の物語 最後の努力[上]35
20 (★★★☆☆)ことばと国家
26 (★★☆☆☆)ローマ人の物語 最後の努力[中]36
27 (★★☆☆☆)ローマ人の物語 最後の努力[下]37

*1 著:アルフォンス・ドーデ、訳 南本 史、ポプラ社
*2 著:ミルトン、訳:平井正穂
*3 塩野 七生
*4 田中 克彦
*5 塩野 七生
*6 塩野 七生

● 2009年10月(6冊/計45冊)

04 (★★☆☆☆)普及版 世界石油戦争 上
17 (★★☆☆☆)普及版 世界石油戦争 下
21 (★★★☆☆)現代語から古語を引く辞典
24 (★★★☆☆)COFFEE LOVERS
25 (★★☆☆☆)日本の英語教育200年
31 (★★★☆☆)アルザスの言語戦争

*1 広瀬 隆
*2 広瀬 隆
*3 編:芹生 公男
*4 枻出版社
*5 伊村 元道
*6 著:ウージェーヌ・フィリップス、訳:宇京 賴三

● 2009年11月(4冊/計49冊)

01 (★★★☆☆)出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代
11 (★★★☆☆)吉里吉里人 上
25 (★★★☆☆)北村薫の創作表現講義
27 (★★★★☆)神山健治の映画は撮ったことがない

*1 塩山 芳明
*2 井上 ひさし
*3 北村 薫
*4 神山 健治

● 2009年12月(2冊/計51冊)

24 (★★★☆☆)新古今和歌集 下
28 (★★★☆☆)吉里吉里人 中

*1 久保田 淳
*2 井上 ひさし



 去年は冊数が少なかったこともあり、★五つの本はありませんでした。

 以下、★四つ以上の本を掲載します。

★★★★☆)ある日どこかで
★★★★☆)夏への扉
★★★★☆)古今和歌集(一〜四)全訳注
★★★★☆)マンガの創り方(山本 おさむ)
★★★★☆)街道をゆく17 島原・天草の諸道
★★★★☆)奇術師
★★★★☆)神山健治の映画は撮ったことがない

 去年は、けっこう厳しめの点数づけだったなと思います。

 以下、★四つ以上の本の寸評です。

「ある日どこかで」は、切なくロマンティックな話でした。序盤の絶望感と焦燥感が、うまく中盤以降の展開を盛り上げていました。確か、らじさんの日記を読んだことをきっかけに「読む本リスト」に入れた本です。

「夏への扉」有名なSF小説ですが、未読だったので読みました。もっと硬い話かと思っていたら、存外軽くて楽しい話だったので驚きました。ポジティブな気分になれる小説でした。

「古今和歌集」。まさに去年は「古今和歌集」の年でした。新しい世界が広がりました。

「マンガの創り方」。自分がまだまだマンガを読む目が肥えていないということを思い知った本です。もっと深い分析眼を持たなければならないと思いました。

「街道をゆく17 島原・天草の諸道」。知識を広げるためにということで、割と流して読んでいる「街道をゆく」ですが、時に凄い当たりに出くわします。この「島原・天草の諸道」がそうです。江戸初期、天草の乱の実情と凄惨さを、抉り出すようにして描き出してくれています。鳥肌が立ちます。

「奇術師」は、映画の流れで、のごさんの紹介で読みました。原作の小説の方は、映画のさらにもう一つ外側に話があります。また映画と細部が大きく違うので、映画を見たあとでも楽しめました。たぶん、逆でも楽しめると思います。

「神山健治の映画は撮ったことがない」。かなり赤裸々に、映像制作、監督業についての試行錯誤とその結果について書いています。本の構成は、「連載の記事+対談」でした。後半は特になくてもよい本ですが、それでは薄すぎるので、出版できなかったのでしょう。よい本でした。



 次は、いくつかテーマを持って読んだ本があるので、そのテーマのいくつかの解説です。



● 脳

 2008年の末から、「脳」をテーマに知識の総ざらいをしました。

 脳の医学的な知識から、脳の進化史的な内容、さらには脳から言語や思考にいたる過程、そして脳を機械に接続する理工系の研究や脳のエミュレートまでを一通り勉強し直しました。

 その内、この知識はどこかで応用すると思います。



● 三大和歌集

 何度も書いていますが、「古今和歌集」「万葉集」「新古今和歌集」と読みました。

 今まで和歌を楽しめなかったのは、和歌の知識がほぼゼロだったからだと分りました。やはり勉強は大切です。

 というわけで、自分の中の世界を開拓するためにも、今後も少しずつ古典を読んでいこうと思います。



● 言語と政治

 ここ数年のテーマの一つである「言語」について、去年は「言語と政治」というテーマで本を読み進めました。

 特に、フランスとドイツの間に位置するアルザス地方を中心に見て行きました。また、日本では江戸末期から現代にいたる英語教育の歴史を勉強しました。

 ここらへんも、今後の創作に応用できればと考えています。



 というわけで、各本の感想は、順次書いていこうと思います。
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