2009年の読書のまとめ7月分です。
星による評価の基準については前述の通りです。
● 2009年07月(1冊/計28冊)
■ 28 新古今和歌集 上(久保田 淳)
(★★★☆☆)
昨年、読書冊数が極端に少なくなった元凶です。角川ソフィア文庫のものです。
久保田淳氏の本は、何冊か読みましたが、こういった人の本が文庫で安く読めるのはありがたい反面、情報の詰め込みすぎで、文字が小さく、ルビもなく、かなり読むのが大変でした。
あと、「古今和歌集」と「新古今和歌集」では、「古今和歌集」の方がよかったです。
これは、本の読みやすさも大きく関係していると思うのですが、「新古今和歌集」は歌の数が多すぎて(2000首ぐらい)、把握しきれませんでした。
「古今和歌集」の1000首ぐらいが、人間が楽に把握するのには最適な数のような気がします。
ただ、こちらの本が、講談社学術文庫の「古今和歌集」よりも圧倒的に出来がよかった点が一つあります。
それは、上巻巻末の人名録です。全ての作者の経歴と親子・師弟関係、初出勅撰和歌集、新古今和歌集での収録数と、その全インデックスなどの情報が、全て網羅されています。
全ての歌を読みながら、この人名録を逐一確認していたのですが、ある程度頭に入ってくると、人間関係から「新古今和歌集」が面白くなってきました。
この人、奥さんの方が収録数が多いなとか、この二人、離婚したのに仲がいいなとか、この人は、この人の弟子だったのかとか、いろんな人間関係が透けて見えてきます。
この点に関しては、こちらの本の方が圧倒的に出来がよかったです。