2010年の読書のまとめ5月分です。
星による評価の基準については前述の通りです。
● 2010年05月(3冊/計16冊)
■15 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉(村上 春樹)(★☆☆☆☆)
上下巻まとめて感想を書きます。
★1を付けているのですが、面白いか面白くないかの評価が微妙な作品です。
というのも、この作品は、「現代編」と「夢の中編」が交互に繰り返される形式を取っており、「現代編」はかなり面白かったのですが、「夢の中編」が絶望的に面白くなかったからです。
どれぐらい面白くなかったかと言うと、「夢の中編」が始まると、読んでいる途中で何度か寝落ちしたぐらいです。
ある程度以上に評価が高い小説を読んでいて、寝落ちするようなことはほとんどないのですが、この作品に関しては何度も寝こけました。それぐらい面白くない。
さすがに、本の半分のページ数が、それぐらい面白くないと、「面白い」という評価は付けられません。全体としては「面白くない」という評価になります。
対して「現代編」はかなり面白かったです。
村上春樹は、いわゆる「美人」や「可愛い女」ではない、ちょっとフェチの入った魅力的な女性を描くのが上手いです。
この小説に出てくる「太った女」や「過食症の女」は非常に魅力的でした。そして、ニヒルな雰囲気の主人公もたいそう面白かったです。話の落ちも、まあありだと思いました。
ただまあ、残り半分が糞面白くないのですね。うーん。惜しい作品だなあというのが、私の正直な感想でした。
■29 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉(村上 春樹)(★☆☆☆☆)
(上巻でまとめて書いたので感想略)
■31 古文の読解(小西 甚一)(★★☆☆☆)
高校生向けの古文の解説書。何種類か一般書を読んでいる小西甚一先生の本。
序盤は薀蓄も入っていて面白かったのですが、中盤以降は完全に文法の話。さすがに面白くありませんでした。
まあ、娯楽作品ではないので(学習参考書の部類に入る本だと思うので)、面白さが評価基準にはならないので、★2を付けました。