OSI階層モデル

作成:2023-05-01 16:48
更新:2023-05-01 16:48
概要
「OSI階層モデル」について説明したページです。「OSI階層モデル」は、ネットワークの通信機能を7つの階層に分けて定義したものです。

注記

このページ「OSI階層モデル」は、 OSI参照モデルのエイリアス(別名ページ)です。

用語

「OSI参照モデル」(OSI reference model、OSI階層モデル、OSI layer model)についての説明です。

student
生徒

OSI参照モデルって何ですか?

teacher
先生

OSI参照モデルは、ネットワークの通信機能を7つの階層に分けて定義したものです。

student
生徒

どんな階層があるんですか?

teacher
先生

第1層:物理層、第2層:データリンク層、第3層:ネットワーク層、第4層:トランスポート層、第5層:セッション層、第6層:プレゼンテーション層、第7層:アプリケーション層があります。

student
生徒

第1層の物理層は、どのような役割を持っているのですか?

teacher
先生

物理層は、ネットワークでデータを送信するために必要な物理的な接続に焦点を当てています。つまり、電気信号や光信号をどのように伝送するか、ケーブルやアンテナなどのハードウェアがどのように接続されているかを扱います。

student
生徒

第2層のデータリンク層は、どのような役割を持っているのですか?

teacher
先生

データリンク層は、物理的な接続を通じて相手と通信するための手順を定義することで、ネットワーク上で信頼性の高いデータの送受信を制御します。この層ではMACアドレスやイーサネットなどが扱われます。

student
生徒

第3層のネットワーク層は、どのようなことを行っているのですか?

teacher
先生

ネットワーク層は、データを転送するための経路を決定するためのプロトコルを定義します。この層ではIPアドレスやルーティングなどが扱われます。異なるネットワーク間での通信を可能にするために、この層が必要になります。

student
生徒

第4層のトランスポート層は、何を担当しているのですか?

teacher
先生

トランスポート層は、データの分割や再結合、エラー検出や再送など、信頼性の高いデータの伝送を行います。この層で使われるTCPUDPなどのプロトコルは、データが正しく伝送されるように、必要な手順を踏んでデータを処理します。

student
生徒

第5層のセッション層は、どのようなことを行うのですか?

teacher
先生

セッション層は、通信の開始や終了、再開など、通信の状態管理を行います。この層では、セッションIDやCookieなどが扱われます。例えば、Webサイトでのログインのように、通信を維持する必要がある場合にこの層が必要になります。

student
生徒

第6層のプレゼンテーション層は、どのようなことを行うのですか?

teacher
先生

プレゼンテーション層は、データの表現や形式に関する処理を行います。つまり、通信に適した形式に変換することが目的です。例えば、文字コードの変換やデータの圧縮、暗号化などが含まれます。この層は、データを受け取った相手に正しく解釈されるようにするための処理を行います。

student
生徒

第7層のアプリケーション層は、どのようなことを行うのですか?

teacher
先生

アプリケーション層は、ユーザーが利用するアプリケーションやサービスと通信するためのインターフェースを提供します。例えば、Webブラウザやメールソフトなどがあつかう具体的な内容がこの層にあたります。この層では、ユーザーが利用するためのデータを作成したり、Webサイトやファイルを要求したりする機能が提供されます。

student
生徒

OSI参照モデルって何のためにあるんですか?

teacher
先生

OSI参照モデルは、ネットワークの仕組みを理解しやすくするための参考資料です。ネットワークに関する知識を深める上で、このモデルを知っておくことはとても重要です。

student
生徒

TCP/IPモデルとは何ですか?

teacher
先生

TCP/IPモデルは、実際の通信によく使われるネットワークのモデルで、OSI参照モデルよりも階層が少ないです。

student
生徒

TCP/IPモデルとOSI参照モデルは、どのような関係があるのでしょうか?

teacher
先生

TCP/IPモデルは、OSI参照モデルと同様に、コンピュータネットワークの通信プロトコルを階層構造で表現するモデルです。しかし、OSI参照モデルが理論的なモデルであるのに対して、TCP/IPモデルは実用的なモデルとして実装されています。

student
生徒

TCP/IPモデルとOSI参照モデルのどちらがよく使われるのでしょうか?

teacher
先生

TCP/IPモデルが広く実用されており、インターネットやローカルネットワークでの通信においては、TCP/IPモデルが基本的なモデルとなっています。一方、OSI参照モデルは、理論的な基盤を提供することが主な役割であり、現実的なネットワーク構築にはあまり直接関係がありません。

まとめ

「OSI参照モデル」(OSI reference model、OSI階層モデル、OSI layer model)は、ネットワークの通信機能を7つの階層に分けて定義したものです。

各階層は物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層の順に、下位層から上位層へと分類されます。

これによって、ネットワーク全体の仕組みを分割して理解することができ、開発や運用に役立てることができます。

ただし、実際の通信ではTCP/IPモデルが主に使われるため、OSI参照モデルはあくまでも参考資料に留まっています。

  • 第1層:物理層(Physical Layer)
    • ハードウェアやケーブルなど、通信に必要な物理的な部分を扱います。
  • 第2層:データリンク層(Data Link Layer)
    • ネットワーク機器間のデータの送受信を制御します。MACアドレスやイーサネットなどがこの層に該当します。
  • 第3層:ネットワーク層(Network Layer)
    • 異なるネットワーク間のデータの転送を行います。IPアドレスやルーティングなどがこの層に該当します。
  • 第4層:トランスポート層(Transport Layer)
    • データの分割や再結合、エラー検出や再送など、信頼性の高いデータの伝送を行います。TCPやUDPなどがこの層に該当します。
  • 第5層:セッション層(Session Layer)
    • 通信の開始や終了、再開など、通信の状態管理を行います。セッションIDやCookieなどがこの層に該当します。
  • 第6層:プレゼンテーション層(Presentation Layer)
    • データの形式や暗号化など、通信に適したデータの変換を行います。文字コードやSSLなどがこの層に該当します。
  • 第7層:アプリケーション層(Application Layer)
    • ユーザーが利用するアプリケーションやサービスと通信するためのインターフェースを提供します。HTTPやFTPなどがこの層に該当します。

TCP/IPモデルはOSI参照モデルよりも階層が少なく、以下のようになります。

  • 第1層:ネットワークインターフェイス層/リンク層(Link Layer)
    • OSI参照モデルの第1層と第2層に相当します。
  • 第2層:インターネット層(Internet Layer)
    • OSI参照モデルの第3層に相当します。
  • 第3層:トランスポート層(Transport Layer)
    • OSI参照モデルの第4層に相当します。
  • 第4層:アプリケーション層(Application Layer)
    • OSI参照モデルの第5層から第7層に相当します。
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